隣り合う二つの土地と、その境界に座る二人の模型

土地の境界を守るために

その境界、本当に大丈夫ですか?

「登記をしているから大丈夫」——そう思いがちですが、権利の及ぶ範囲が現地で明確でなければ、安心とは言い切れません。境界トラブルを防ぐために知っておきたいことをまとめました。

相続で土地を引き継いだとき、あるいは売却しようとしたとき——それまで平穏だった隣地との関係が、境界をめぐるトラブルに発展してしまうことがあります。一度こじれてしまうと、土地や建物だけでなく、時には日々の暮らしの平穏までも脅かされることがあります。

境界紛争のほとんどの原因は、「境界不明」です。

境界が不明ということは、登記されている土地の範囲を現地で特定できないということ。多くの場合、境界標が設置されていなかったり、設置されていても管理されていなかったことが原因です。

では、どうすれば境界トラブルを未然に防ぎ、大切な不動産と暮らしの安心を手に入れられるのでしょうか。そのために欠かせないのが、次の4つの備えです。

土地境界管理の4つの備え

境界を守るためにできること

01

境界標を設置する

現地に境界杭を設置して、自分が利用できる権利の範囲を明確にします。登記をしていても、現地での範囲が分からなければ登記の意義が発揮されません。隣接土地の所有者と立会いのうえ確認し、コンクリート製や金属製など永続性の高い境界標を設置しましょう。

02

地積測量図と境界確認書を作る

境界標の位置関係を明確にし、その正当性を裏付けるための書類です。境界の位置を示した測量図に、隣接所有者と立会い確認した事実を記し、双方が署名・押印します。土地家屋調査士も立会人として記名押印することで、法的な信頼性がさらに増します。

03

法務局に登記する

境界標と地積測量図が手元にあるだけでは十分とは言えません。法務局に備え付けられて初めて、法的な根拠を持つ公の図面になります。備え付けられた地積測量図は半永久的に保存され、誰でも閲覧できるようになるため、第三者にも土地の範囲を主張できます。

04

引照点測量と境界標の写真を残す

どれだけ堅固な境界標を設置しても、近くの工事や地殻変動でなくなったり動いたりすることがあります。近傍の不動点・公共基準点からの位置関係を測っておく「引照点測量」と、設置状況を写真に残しておくことで、万一の際にも境界を復元できるようにしておきます。

境界標の設置状況を確認する様子

この4つを備えると

こんな安心が得られます

境界をめぐる隣人とのトラブルがなくなります

土地の侵害を防ぐことができます

ご自身で土地の管理ができるようになります

取引や相続、物納がスムーズに進みます

大切な土地を、次の世代へも安心して

境界を明確にすることは、トラブルの予防や取引の安全だけでなく、不動産そのものの資産価値を守ることにもつながります。境界確認には、中立な立場からの法律的な判断と高度な技術が必要です。土地家屋調査士は、境界測量や登記の専門家です。ご自身のため、そしてご家族が安心して受け継げるように、まずはお気軽にご相談ください。

境界標の設置・管理についてもっと詳しく知りたい方には、専門家団体が作成した無料の解説冊子もご用意しています。